就業規則のマイナンバー対応について

これからマイナンバー制度を導入するにあたって、就業規則の修正は不可欠な作業です。 

これは社内取扱規定とは別に考える必要があるものです。 

就業規則は従業員数によっては作成義務と労基署への届け出義務が課されていますから、マイナンバー制度導入により労基署への届出が殺到するものと思われます。

マイナンバー法は従業員数に関係なく全事業者に適用されます 

たまに勘違いしている人がいますが、従業員数が10人未満だからとか、人数によって法律の適用がないと思っている人もいらっしゃるようです。 

就業規則の作成義務が無い事業者は引き続きこれを作成する義務はありませんが、マイナンバー法は独立した異なる法律であって、従業員数に関係なく全事業者がこの法律に拘束されます。 

従って作成義務が無い場合でも社内でのマイナンバー取扱規定は別途作って対応しなければなりません。 

従来から作成義務がある事業者はその変更、修正が求められますが、どんなところを修正する必要があるのでしょうか。

就業規則の変更・修正点は? 

・採用時の提出書類にマイナンバーを追加する

具体的には採用時に労働者が提出しなければならない書類などの一覧表に「個人番号」を追加します。 

・「個人情報の保護」について定めた条文内、あるいは同条分の「項」を増やして「特定個人情報」の取扱いについて記載する

具体的にはマイナンバー法に定める特定個人情報について、不正に取得したり漏えいさせるなどの行為を禁ずる旨、そして各種法令に従って特定個人情報を取り扱う旨を記載します。 

・解雇規定への追加

解雇事案にあたるものを定めた条項の中に、特定個人情報を漏えいした場合を追加します。 

・特定個人情報の取扱規定を作成する条文を追加して、付属規定の項目に追加する。

などです。詳しくは顧問社労士に相談しましょう。

従業員への周知について

就業規則の変更点などの周知は従来から必要とされていますが、それとは別に個人番号の利用目的を周知させることも必要になります。

マイナンバー法では社内LANなどで周知する方法が例として挙げられていますが、周知の方法は各企業の状況に合わせて考えていけば良いでしょう。

そしてその際に就業規則の変更の周知と個人番号の利用目的の周知を同時に行ってしまう方法が手間を省けるため良いと思います。

もちろん従業員への説明会を開催するなどの方法でも可能です。LAN設備などが無い小規模の事業者はこれで十分でしょう。


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